うんこは子ども達を笑顔にする魔法の言葉。

うん。
我ながら酷いタイトルだ。

いや、マジでこの言葉のポテンシャルといったらね、スゲくてですね。

今日は、そんな魔法の言葉の体験談を綴っていこうと思う。

我が家には5歳の娘がおるわけだが、この歳から急にこの言葉の虜になってるわけでして。

機嫌悪く、への字口をしてても、この三文字の前では満点の笑顔を取り戻すのよ。

ブリブリなんて付けた日にゃあもう、大爆笑を頂けちゃうので

私はM1優勝者だったかな、って錯覚しそうになる。

お尻プリプリとかオナラぷぅなどの亜種も混ぜるとより効果的にご機嫌が良くなる。

なんかね、もう平和。

ウンチだのオナラだの言って、ゲラゲラ笑ってることを平和と言うのかもしれない。

この言葉でみんなが笑えるようになればきっと世界平和も目指せる。

そんな気さえする。

なのに私たちはいつから、笑えなくなってしまうのか。

あの頃の純な心がいつの間にか消えて、荒んでいってしまったのだろうか。

みんな昔は大好きだったはずなのに…。

切ない。
大人になるって切ない。

いや、もちろんみんながみんな荒んでるわけではないけど。

ウンコ味のカレーかカレー味のウンコかっていう究極の選択で

それ結局どっちもウンコじゃねぇか!

って言ってたあの日、小3。

あんな日々はもう帰ってこない、三十路。

私もね、色々と経験を重ねた結果ウンコの一つや二つではもう笑えないっていうか。

いつの間にやら大人になってしまった、って感じなわけよ。

ウンコといえば。

子供産んでからはヒヤヒヤさせれることの方がむしろ多かった。

我が子が2歳ぐらいになった時の話だが。

もうね、2歳になるとお喋りも結構出来るようになってるし、ガンガン歩いて、私の後をついてきたりする。

ゴルゴ13かな?ってぐらい私の背中にぺったり張り付いてくる。

私の背中はお前に預けたーつって。

可愛いの、うちの娘。

ただね、私も四六時中ゴルゴられると辛いのよ。

1人になりたいって、思うじゃん。

そんな時にちょうど便意がやってくるとね、
アタックチャーンスって、なるの。

これでもかってぐらいにボタン連打しちゃうよ。

いや、もう、ほら、こればっかりはさ生理現象だから。

1人でトイレにしけ込むのは仕方ないっていうか、今回はなかなかの強敵で長丁場になること請け合いつうーか。

ウンコは1人でしたいわけです。

1人になりたい言い訳なんだけど。

なんとなくこれは許されそうな気がするというか。

そんなこんなで2歳の我が子にはテレビを見ていてもらって、いそいそとトイレにこもるわけです。

束の間の安らぎ。

トイレの個室がどんな高級ホテルのスイートルームよりも居心地がいいとすら感じる。

1人(でするウンコ)最高ー!

って思ってたら凄い勢いでドアをバンバンする音が聞こえてくる。

誰に似たのかうちの子は勘が良くてね、すぐ居場所を突き止めてくる。

さすがゴルゴ。

ドアをバンバンしながら

「何してるのー?」

とかね、可愛く聞いてくる。

でも私としてもウンコしてるとは素直に言えないわけ。

大人の恥じらいってのもあるんでね。
したら

「ねー!!ウンチしてるの!!?ねぇーーー!!!ウンチなのーーー!???ねえ!どんなウンチーーー?」

つって、さっきの可愛い声から一変、最大フルボリュームでウンチ事情聞いてくる。

もう全力で聞いてくる。

うちのトイレって結構、玄関との距離近めな設計なのよ。

過去にトイレで娘と会話してたら、帰ってきたパートナーに

「外まで聞こえてるぞ」

って言われるぐらいの距離感。

多分外には丸聞こえだったと思う。

私もさ、聞いてくる娘に対して

「違うよ〜」

って穏やかに優しい嘘ついたら良かったな、って今なら思う。

でも、その時は親として

我が子に嘘をつく背中を見せていいのか?否!

みたいな謎の男気をね、醸してしまいまして。

ほんと謎なんだけど。

「静かにしてなさい!!」

って結構マジなトーンで怒鳴っちゃったよね。

それがお気に召さなかったんでしょうね。

ものごっつ号泣しながら、トイレのドアを親の仇の如く打ち鳴らして、ウンチを連呼してた。

バンバンバンッ!

「ぎゃああああ!!うんちー!!うわぁぁぁうんちー!!!!」

バンバンバンッ!!!

それが約3年前。

あの記憶は今も私の心の中に生きている。

そんな我が子も3年の時を経ると成長した姿を見せてくれたわけである。

この前、デパートに行ったんだけど。

まず子が先に、もよおしまして。

とりあえずトイレ行くかーつって連れて行ったら、なんだか釣られて私までもよおしてきまして。

まぁ想像通り大の方だけども。

子供を先にトイレから出して待たるのも目が届かなくなるので、とりあえずことを終えるまで個室にステイ。

そしたらね、娘が見る見るうちに顔を顰め出すじゃありませんか。

挙句、鼻つまみ出すっていう。

そしてとうとう

「くさ…」って呟きまして。

もう私はさ、渾身の シーッ! を、繰り出してしまったよね。

多分目もマジだったと思う。

この公共の場において、外には恐らくお客さんもいるわけで、そんなとこで

ウンチくさい

とか言われたら

私はどういう顔して外の皆々様に顔向けしたらいいんだ、と。

公共の場のトイレなんて防音率0だから。

全部筒抜けだから。

その有事が我が子にも伝わったんだろうか。

「くさ…っていうのは外とかに生えてる草のことだよ〜」

ご…、

5歳児が全力で誤魔化そうとしているー!!

クサイを草として処理なさろうとしているー!!

いやね、私は感動した。

この子なりにTPOに則った言動をね、繰り出そうとしている。

その姿勢に5歳児ながら天晴れ。

その後も必死に

「くさ、っていうのは草のことだから!」

つって、頑張ってくれてた。

でもな我が子よ。

デパートのトイレには草なんて生えてないんだよ。

そんなね、うっかり自然は溢れてしまっていないの。

多分、外にいるお客さんは察してるから。

アイツうんこしてんだって。

でも大丈夫。

みんな大人だから。

ウンコで笑わなくなるけど、

ウンコしても笑われない、それが大人。

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